桜満開の4月23日、祖母が息を引き取りました。91歳の大往生。
祖母の年齢や、母がすでに現役を引退してしばらく経っていることも鑑み、葬儀などは家族と近しい親戚だけで執り行いました。祖母が生前に賜わりましたご厚誼に心から感謝いたします。本来ならばすぐにお知らせすべき方もいらっしゃったと思いますが、何卒ご理解いただけるとありがたいです。
祖母は、大正13年、当時、日本の領土だった満州の大連市の生まれです。お家は写真館をやっていて、孫の私が言うのもなんですが、いいとこのお嬢様だったんだろうな~という感じ。ちなみに、私の祖父はその写真館で働いていたカメラマン(笑)。そんな祖父母が、終戦のときに生まれたばかりの娘たちを連れて本土に引き上げてくるのは、本当に大変だっただろうなと思います。でも、苦しいときにも何かしら工夫をして明るく、楽しく過ごせるようにする前向きな人だったね~と、母とも話していました。
私は両親が共働きだったこともあり、小さい頃は一緒に暮らす祖母に育ててもらったと言ってもいいです。そのころにはわかりませんでしたが、ピアノを弾いたり、パンを焼いたり、バラを育てたり・・・、家の客間にはお茶用の囲炉裏もありましたし、たぶん当時にしたらハイカラなお老婆ちゃんだったんだろうなと。そういえば・・・私の父が結婚する前に母の家に遊びに来たときに、手作りのグラタンやらコロッケやら、レストランでしか食べたことがないものが当たり前のように出てきたのに驚いたと言ってたっけ。
そんな華やかな祖母に育ててもらったことに心から感謝しています。あいにく、私の中にそういう要素が培われた感じはあまりないのですが・・・。まだ開花していないだけかも・・・。祖母の生き方とあり方に誇りを持って生きようと思います(笑)。
祖母は「釋尼華桜」という法名をいただきました。
桜満開のときに阿弥陀様のもとに行った華やかな祖母。
浄土でも明るく楽しく過ごしていることでしょう・・・(合掌)。