盛岡は、里の紅葉がピークを迎えていますね。市内では、赤はカエデやナナカマド、黄色はイチョウが多く見られます。昔から、どうして落葉樹は色づくのだろうかと、気になっていました。コーチたるもの、未完了をそのままにしてはいかん!・・・と、昔取った杵柄、研究者だった血が騒ぎ、ちょっと調べてみました~。
秋から冬にかけて気温の低下とともに、落葉樹は葉を落とすための準備として葉と枝の境に離層を形成します。これにより、葉と枝の間で水や養分の流れが妨げられ、今まで葉を緑色に見せていた葉緑体の中にある色素、クロロフィルが老化してアミノ酸に分解されます。イチョウなど葉が黄色くなるのは、緑色の葉緑素の分解により、もともと葉に含まれていた黄色のカロチノイドという色素が目立って現れてくるためだそうです。 また、離層の形成により、葉で生産された糖分が枝の方に移送されるのが妨げられ、葉の中に残ってしまいます。カエデ、ナナカマドなど葉が赤くなるものは、葉に貯まった糖分やアミノ酸からアントシアンという赤い色素が合成されるためだそうです。
赤くなる葉と黄色になる葉では、その中のメカニズムが若干違うんですね~。もともと潜在的にあったものが顕在化して表に現れたり、今まで持っていたものを材料に新しいものが生み出されたりしているわけです。
どんな人も、自分自身でさえまだ気づいていない様々な能力や、いろいろなことに応用できる可能性のある豊かな知識と経験を、その内側に持っています。人が成長したり、大きな変化をするときにも、内面的には色づく木々と同じようなことが起こっているのではないでしょうか。
クライアントの方の内側にある、まだ隠れていて見えない黄色の色素や赤になる可能性のある材料を見つけてあげられるようなコーチでありたい、そう思いました。