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《コーチング・ブログ》--------岩手県盛岡市在住のパーソナル・コーチ 平野順子が、コーチングやセミナーの活動を通して、心に触れたこと、目に留まったものを、徒然、気ままにお伝えします~。
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今日は、多くの人にとって特別な日。
東日本大震災のとき、私は高校生の就職ガイダンスに入っていました。そのためか、震災の記憶とともに思い出す、もう一つの物語があります。

それは、震災の少し前の1月。宮城県沿岸の高校に就職ガイダンスに入ったときのこと。事前に学校の先生に生徒さんの様子などをお伺いすると・・・「家庭環境が複雑だったりして素行が悪い生徒が多く、外部から来ていただいた先生方にもご迷惑をお掛けするかもしれません」とのこと。これまでもそういうケースも多少あるので、どれどれ・・どんな生徒さん達だろうとやや楽しみにも思いながら、いざ教室へ。そしたら、たしかにお世辞にも良いとは言えない(笑)。特にも強烈な女生徒が後方の机に一人。講義が始まっても、ず〜っとイヤホンを付けて音楽聴いてる・・・(苦笑)。

これはまた手強いぞと思ったけれども、私の基本スタンスはペーシングとラポール。平たく言うと、できるだけ相手の抵抗を作らないようにして信頼関係を作る作戦?みたいな感じ。私からイヤホンを取れとは言わないようにしました。逆に学校の先生が私に悪いと思ったのか、イヤホン取れってちょくちょく彼女に言っているようだけど、全く反応なし。私としては、イヤホンつけててもこの教室には居ようと思っているわけで、他の生徒さんの迷惑にならないのなら、それだけでもいいかなと思って進めてました。

そんな感じでスタートしたのですが、セミナーも進んでくると実習が入ってきます。ペアになってコミュニケーションのワークをしたりもします。さすがに友達とペアになったらイアホン外すかな〜と思ったら、それでもお構いなし。う〜〜〜〜ん。いくらなんでもペアになった生徒が可哀想やん・・・と。で、私にしてはめずらしくちょっと感情的になっちゃったんですね・・・。彼女のイヤホンを抜いて、「ペアの人に失礼でしょ。相手がいるワークのときだけはイヤホン外して」って、そんなことを言ったと思います。

そしたら・・・彼女は私を睨みつけて、バン!って、そのまま教室を出て行ってしまいました。おっと・・・。わぉ〜・・・しまった〜〜・・・。

どんなに抵抗していても、教室にいてくれれば関わりようもありますが、出て行かれちゃうと為すすべなし。何もできません。私としては、自分で最悪の状態を作ってしまって、やっちゃったな〜〜〜って感じ。学校の先生からは「ウチの生徒がすみません、すみません。いつもこうなので気にしないでください。」ってむしろ謝られちゃって、私の反省の気持ちは逆に増幅・・・。後にも先にも、私が就職ガイダンスで高校生に感情的に怒ったのはそのときだけ。反省を通り越して、後悔・・・。

そして・・・

その2ヶ月後に震災が起こりました。そのとき行った高校がある地域も壊滅的な状況になり・・・真っ先に思ったのは、あの娘は生きているだろうか・・・と。

私にそれを確認するすべはないのですが、震災の話題に触れるたび、あの娘は生きているだろうか、生きていたとしてその後どうしているんだろう・・・と、自分の後悔の念とともに今でも思いを馳せます。
たくましく生きていてほしいと、今はただ祈るだけ・・・。
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