先日、色彩検定の1級に合格しまして、「1級 色彩コーディネーター」なんて書かれた資格証が送られてきました。1年半前から始めて段階を踏んできたカラーの勉強ですが、一応、こうやって成果が形となるとそれなりに嬉しいものです。
およそ今の仕事と全く関係なさそうな分野なので、なんでカラーの勉強しているの?って聞かれることがあります。理由はシンプル、興味があったから! なので、カラーカードを切ったり貼ったり・・・とても楽しく勉強してました。資格コレクターではありません、念のため(笑)。試験がある勉強は、方法として取り組みやすいって感じですかね。興味があって、知りたいと思ったときに、ある程度系統立ててまとめられているもののほうが勉強しやすいから。
まあ「コーディネーター」の試験なので色の合わせ方ってのは扱うんですが、その前提として、なぜ色が見えるのか、なんていう生理学的な内容も入っていたりします。色というのは、目の奥にある「視細胞」(←かなりざっくりした表現)によって感知されますが、「青」を感知する細胞、「赤」を感知する細胞、「緑」を感知する細胞が別々に存在しています。その細胞に欠損や変異があったりすると色覚に障がい(色弱や弱視)が出まして、どの色の細胞に異常があるかによって色の見え方が変わってくるわけです。ユニバーサルデザインっていうとバリアフリーとか建物や環境のイメージがありますが、実は配色にもユニバーサルデザインってのがあります。色の見え方に個人差があってもある程度必要な情報が読み取れるように工夫しましょう、っていう観点ですかね。
障がいの範囲に入らないまでも、人の身体的特徴に個人差があるように、色の見え方にも多少の個人差はあるのではないかと思ったりします。例えば、同じ青空を見て「今日は綺麗な青空だね」って言ったとしても、同じ「青」を見ているとは限らないのではないかと。私にはスカイブルーに見えていても、隣のAさんにはもう少し濃い目のブルーに見えていたり、Bさんには少し緑みに近いブルーが見えていたり・・・。でも、その人は、生まれたときからその色を見て、その色を「スカイブルー」として定義し、そう表現しているって可能性もあるのではないか・・・と。そんなことを空想しながら、なぜか人間のロマンを感じてしまったりするわけです(笑)。
これは他のことにも言えるのかなと思うのですが、同じものを見たり、聞いたりしても、人が皆同じように捉えるとは限りません。相手が自分が知っている言葉を使ったとしても、相手が表現したいことと自分が理解したこととは全く異なるかもしれません。コーチングやカウンセリングで相手の話を聴くときに共感的理解をするというのは、実はとても深く、決して簡単なことではないなといつも思います。
「あなたには、どんな色の空が見えていますか?」
楽しく学びながら、そんなことにもあらためて気づかせてくれた「色彩」の旅でした。
さて、今回は「視覚」にフォーカスしましたが、次は「嗅覚」や「味覚」に関する学びも面白いかなと思っている今日この頃。